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「国家の品格」と「女性の品格」 [読書]

ブームは過ぎちゃったかも知れませんが,「国家の品格」と「女性の品格」という本を読んでみました。
    
どちらも日本人の品格をテーマにした本です。
品格・・・確かに昔の日本や日本人は持っていたように思いますが,
戦争に負けてアメリカナイズされる中で忘れさられてきたように思います。

「国家の品格」は,数学者の藤原正彦さんが書かれたものですが,
論理を重んじる数学者にしては,風情やものの哀れなど風流さを愛する日本人のいいところを
絶賛されていて,共感を得るとともに不思議な感じがしました。
なぜ不思議な感じがしたかというと,こういうこと,みんな本当は分かっているのではないかと
思うんですよね。。。
昔の日本は確かに貧しかったけど,他人に迷惑を掛けないとか卑怯なことはしないとか
節度ある心意気をみんなが持っていたように思います。
それが,高度成長期を経る中で国民みな中流,お金儲けの金銭至上主義の考えが
はびこるようになり,日本的な美徳の考えがなくなってきたように思っていました。
本の中で作者は,アメリカやイギリスに行くようになり,日本の良さを発見したと言われています。
やはり,外から日本・日本人を見つめないと賢い人には大切な事が分からないのかな・・・と
ちょっとガッカリしました。
でも,数学者らしく論理的に説明をされていて,読みやすい本なので,
日本人の美徳に気づいていない方のためには良い本だと思います。

さて,もう一方の「女性の品格」ですが,こちらは1998年に女性初の総領事になられた
坂東眞理子さんが書かれたものです。
こちらも東大卒,官僚経験者です。
内容は・・・「国家の品格」を先に読んだからでしょうか,当たり前のことが淡々と書かれている
だけとの印象です。
ネガティブな印象を受けたのは,個人的には「女性だからこうしなければ・・・」という考えには
反対だからかもしれません。
書かれていることは,女性だから・・・ではなく,男性にも十分に当てはまることです。
「女性の品格」では無く,「人間の品格」とした方が良いのではないかと思いました。

以前,テレビで,誰かが「品格本が売れる国には品格は無い」と言っていましたが,
本当にそう思います。
日本はどうなってしまうのか,非常に心配です。
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